アメリカの老舗のサーカス団であるリングリングサーカスが、146年歴史に幕を閉じるそうです。 その理由にはいろいろあるようですが、その一つにショー動物に対する動物愛護団体による批判があるそうです。
私も子供の頃から、ライオンやトラやクマにような自然界では人間など餌でしかない動物が、サーカスで従順にしている姿や動物園で檻に入れられている姿は、あまり好きではありませんでした。
その一方で、出身の和歌山は古から捕鯨を生業にしている地域なので、欧米からの捕鯨批判にも良い感情を持っていませんでした。
今回のサーカス団に対する批判も、動物の愛護との観点では一定の正当性があるのだとおもいますが、同時にサーカス団が146年も続いた事実は、サーカスがアメリカの歴史の一部であったことを意味していると思います。 どうのように正当化したとしても、人間は地球の資源を利用し動物を利用し生き続けている存在であり、その両者にまったく影響を与えずに生きていく不可能な存在なのですので、このようなことを考えるときは、人間その者がどのような存在であるかは理解する必要がある気がします。
物事を安定に保つ方法の考え方に、楕円の法則があるそうです。 この法則は、一つの絶対的中心だけ完成している円より、楕円のような二つの中心からなるもののほうが安定性が高いという考え方だそうです。 今回の問題も、サーカス団に対する批判とサーカス団の対応の改善のバランスで、なんとか存続の道があればよかったと思えてきます。
人間は悪魔ではありませんが、神でもないのですから...
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